hotupekaaru’s blog

昭和ヤマトをこよなく愛している女

どっぷりこS49

春はSLの思い出   🚂   40

 

私は昭和のヤマト作品の大ファンだが、関連して他の松本零士大先生原作のアニメも観ている。先生の代表作筆頭の「銀河鉄道999」はSLや猫が飛ぶメルヘンチックな作品だ。そして先生の作品では珍しい(?)超イケメン主人公「キャプテンハーロック」も敵方が女性という、アニメのヤマトではあり得ない設定だ。先生は女の恐ろしさを知っていたのだ!😁新ヤマトでも敵は女性だった。

 

999の外観は完全に蒸気機関車なので昭和生まれには、馴染み深い姿だ。幼少の頃に私はSLに乗って「東映まんがまつり」に行った記憶が、朧げながら残っている。    煙の香りが漂う煤けた駅のホームでは弁当売りのオジサンが首から弁当の入った木箱を下げて、「べんとう〜」と良く通るいい声で売り歩いていた。座席でオジサンに窓から声をかけて、木の皮の容器の巻き寿司弁当と吊り下げの針金がついたお茶を買ってもらい売店で伝統ある都昆布を買ってもらって結構長い発車までの待ち時間の間に美味しく頂いたものだ。汽車の走行中は揺れが凄いので、子供に飲食は困難だっただろう。ふたがカップになる独特な緑茶の容器は、空になってから風呂遊びやママゴトに利用していた。あれがもう無いのは残念だ。復刻したらいいなと思う。  昔の客車は車内の連結器から下の線路が丸見えだったので走行中はかなりスリルがあった。ワザと連結器上に立って揺れとスピード感を楽しんだ。今なら確実に事故になっている事が、(注射器の入った昆虫採集セットとか、タバコが子供のおつかいで買えたとか)昭和ではアタリマエのように日常に存在していた。 人の倫理はそれぞれに委ねられていた時代だ。   時は流れて平成、私が母親になって暮らした街は、廃車になったSLが小学校のグランドに置いてあった。珍しがって子供と乗って遊んでいたが、石炭の燃焼窯には、石炭の代わりに子供らのイタズラで小石が山になって積められていた。巨大な動輪は、よく蒸気なんかで動いていたなぁと思う大きさとゴツさだ。こうやって時代遅れの引退した遺物は朽ちてスクラップになっていくのだと思っていた。     

 が、そのSLが、わずか数年後再び走り始めた!! 😳 小学校から消えたボロい車体は、見違えるほど黒くツヤツヤと綺麗に修復され、モダンな客車を引っ張り、かつての仕事場に戻ってきたのだ。 そして私は夏は子供と魚がいっぱいいる川で泳ぎながら鉄橋を渡るSLを見ることになった。秋は川沿いのススキとセイタカアワダチソウの繁茂する道を一人で散歩していると、脇の線路にSLがやって来て手を振ってみた。何か物悲しい響きの汽笛がお返しに帰ってきた。SLが通り過ぎた後には少し残った煙と、その懐かしい香りがしばらくの間立ち込めている。こんな風景が今でも、まだまだ残されているのが少し不思議な感じで私はその場で、しばらく立ち尽くした。

その後、引っ越したのでSLは見ることが無くなった。でも今も大人気で春になると沢山のお客様をのせて走っている。撮り鉄も、アチラコチラに涌いている。いくら技術が発達しても楽しい物は残り続けて欲しい。遊び心を無くしたら令和の生活は辛すぎる。いっときでもイヤなことを忘れさせてくれる懐かしい宝物達は、いつまでも愛でて撫で回していたい。

 

西暦2200年の今頃、ヤマトはイスカンダルからコスモクリーナーDを貰って地球への復路についた頃に当たる。望みが叶った一行は、どんなに嬉しかっただろう。ちょっと桃太郎的だ。アニメには出てこなかったが、彼らも復活した春の桜🌸が咲き誇る景色を再び見ることが出来ただろう。    今年も何が起ころうと、美しい季節がやってくる。春は優雅なSLが走りだす。🌸🌸🌸🚂